この記事を読めば、授業の全体の流れがわかり、授業を組み立てられるようになります。
英語の授業ってどうやって組み立てたらいいの?
そもそも、50分の授業時間をどうやって使って組み立てるのか自信がないですぅ。
基本的に5つの要素を意識すると、うまくまとまるぞい。
まずざっと50分(あるいは45分)の流れを理解しましょう。
それぞれの要素の目的を説明します。
1. Warm-up (提示)5〜10分
目的は、生徒と先生がリラックスして授業に臨む雰囲気を作ることですよね。
その通り。適度にリラックスした状態の方が、学習内容が素直に浸透していくんじゃ。
Warm-up活動を通して生徒に次の点を提示できるようにします。
●今日の授業でどんなことを学ぶのか
●今日の授業を通して何ができるようになるのか
ただ楽しいだけの時間にならないように注意しましょう。
2. Key Sentence導入(理解)5〜10分
Warm-up活動で、今日の授業の方向がわかってきたところで、新しい文型の意味や使い方を学び理解させます。
デジタル教科書や板書、オリジナルのプリント教材などをうまく組み合わせて、生徒が独学では気づかないような点、誤解しがちな点もしっかり伝えたいです。
●教え足りない、教え過ぎにならない
大事な点を落としてしまうのはもちろん問題ですが、ついつい教え過ぎてしまうと大事なポイントがぼやけてしまいます。その判断をするためには、教科書のどの時点で何を教えるのか、先のことまで理解しておくことが必要です。
●生徒が理解しているか確認する
理解度を確認するために、簡単なQ&Aなどをしてみるのがよいでしょう。
3. 型の練習(記憶)5〜10分
いわゆる「パターンプラクティス」と呼ばれる練習ですね。
アウトプット作業することによって、理解したものを記憶させます。
実は、単元や生徒の状況によっては 2. 文型導入を飛ばして、ここから始めることも
be動詞や一般動詞の導入や、道案内の表現”Could you tell me the way to the station?”などのように、学習時期や単元によっては詳細な文法説明よりも、まずとにかく勝手に口が動くくらいに練習してしまう方が有効なこともあります。
単調になると生徒が手を抜くこともあるので、飽きさせない工夫をしましょう。
速さを変えてみる、ペアでお互いに言い合う、キャラを設定して声色を変えてみる、などやれることはたくさんあります。
●この練習がしっかりできていると、次の表現活動がスムーズになる!
4. 表現活動(応用)20〜30分
さぁ、いよいよ授業のメインパートです。いちばん時間をかけたいところでもあります。
表現活動は文型を定着させるとともに、「使える」ようにする活動です。
ペアを組んだり、インタビューしたりしながら「実際のコミュニケーションでは使える」力をつけます。ゲーム形式にして、表現を使わないと成り立たない仕組みを作れると効果的です。
自分でインタビュー相手に話しかけていく活動は、英語が苦手な生徒にとって、ハードルが高いことも多いんじゃないかな…
ひとり目の相手を隣の席の生徒に指定するなどしてあえて縛りを作ることで、迷わずに活動を始められることも多いんよ。
5. まとめ(定着)5分
最後に、本日の授業のまとめを行います。「クロージング」と呼ばれることもありますね。
活動で盛り上がった雰囲気を収めて、落ち着いた状態を作り、本日の目的を再確認させる大事な部分です。とはいえ、時間をかけ過ぎず、5分くらいで行うのがよいでしょう。
表現活動でプリントを使用する場合は、最後に自分が実際に活動で使ったKey Sentenceを書かせるところを用意しておきます。
ところで、英語には、Listening, Speaking, Reading, Writingの4つの技能があり、 それぞれの技能を伸ばす活動を取り入れることでスパイラル的に英語力をつけていくことができます。
たくさん声を出したり、インタビューし合う活動が多かった時は、まとめで使った英文を書くようにするとバランスが取れるってわけですね!
●授業を通して、4つの技能が使えるよう場面を用意するのが理想