英語の先生の味方:おすすめ書籍

楽しく読めて、読めば授業のアイディアが湧いてくる?おすすめ書籍を紹介します。

「読まずにわかる こあら式 英語のニュアンス図鑑」

こちら大変人気のある書籍なので、書店で見かけることも多いでしょう。

おすすめポイント

オールカラーで情報量も多く、類似語のニュアンスの違いなどが視覚的に理解できるようになっているので、辞書的な使い方ができます。

こあらの絵も可愛いので、ただページをめくって読むだけでも楽しめます。

そして何より、「そうだったのかぁー!」と膝を打つような学びが得られますからね。

例えば、「たぶん」を表す英語にはmaybe, perherps, probablyなどありますが、それぞれの可能性がパーセントでグラフになっていたりします。

わたし自身はこの本で、“shop”と”store”の違いを言語化できるようになりました。

授業への生かし方

新出単語導入や、ビンゴゲームの時に、追加知識として説明してあげると、生徒も自学だけでは得られない学びになりますし、授業としての価値が高まります。

また、授業ではありませんが、意外と重要なのがテストの採点時に必要な知識になる、ということです。

自由英作を出題すると、必ず微妙な英文に遭遇します。「言いたいことはわかるけれど、なんか変。」そんな時に、なぜ違うのか言語化できることは英語教師にとって必要なことだと思います。

採点に対して納得した説明をしてあげられると、教師への信頼が高まります

著者の方はTwitterやYouTubeでも発信していらっしゃるので、そちらをフォローするだけでも英語の知識が増えていきますので、おすすめです。

「マンガでおさらい 中学英語」

こちらはシリーズ累計20万部突破している人気シリーズです。

  • 「だいじなとこだけ」2015年(白い表紙)
  • 「英文法マスター編」2016年(黄色い表紙)
  • 「英会話スタート編」2018年(赤い表紙)

ここでは授業の解説に役立ちそうな「だいじなとこだけ」と「英文法マスター編」を紹介します。

「マンガでおさらい 中学英語 だいじなとこだけ」

「本書は、中1の範囲をベースにした英文法をマンガでおさらいできる、新感覚の英語やり直し本です。」と説明書きにあるように、とても基本的な内容です。

  • be動詞と一般動詞を一緒に使うのはなぜおかしいのか
  • 副詞ってどういうことば?
  • 前置詞の使い分けはどうしたら?
  • 文型ってわかってなくちゃいけないの?

というような疑問に答える内容になっています。

この本のターゲットは「過去に英語を勉強した大人」ですので、中学生にそのまま説明してもちぐはぐになる可能性があります。

知識の前提条件が違うからです。

それでも、本当に英語が苦手な生徒にどうやって説明したらよいか、新たな切り口を見つけられることでしょう。

「マンガでおさらい 中学英語 英文法マスター編」

こちらは主に、中学2、3年生の文法を対象にして解説しています。

「動名詞」や「関係代名詞」「不定詞」など、つまづきやすい文法を説明しています。

マンガでとは言っても、情報量や例文のページもそこそこ多くなっています。

shallの説明などは面白いと思いましたが、中学英語ではshallはそこまで深掘りせず、決まりきった表現として使用する程度ですね。とはいえ、背景を知っておくのは無駄ではないと思います。

動名詞については、「動きはあるけど、あくまで『名詞』」と言い切っています。
本来動名詞は準動詞なのですが、「『名詞』のように扱える」というより『名詞』だと思った方が分かりやすいのも事実です。

授業への生かし方

このシリーズのコンセプトは、「かつて中学生として英語を学んだが、イマイチわかっていない」大人が、振り返って「そういうことだったのか〜」と腹落ちする。

中学英語をマスターしている英語教師のみなさんには、既知の内容かもしれません。

しかし、大人が「中学生の時に理解できなかった」ということは、もし中学でこのように説明すれば理解できるのではないかというヒントが見つかります。

これらの書籍は時間に余裕のある時に一読して、特に気になったところに付箋を付けておき、職員室の個人ロッカーに常備しておきます。

そして、いざ文法導入の授業を考える際、「そういえば、あの本にも説明があったな。」と知識をひっぱり出してくるくらいがちょうどよい活用法でしょう。

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